健康経営への取り組み
1. 取組方針
三井不動産は、多様な人材が自らの持てる力を最大限に発揮し、会社の競争力を強化し続け、持続的な成長を果たしていくためには、社員一人ひとりの健康と安全が重要な経営課題と捉えています。社員がそれぞれのライフスタイルに応じ、活き活きと働くことのできる職場環境を整備し、社員の健康保持・増進に積極的に取り組んでいます。
≪健康経営宣言≫
- 1.
- 当社の「進取の精神」や「柔軟で強靭なチャレンジスピリット」にもとづく一人ひとりの新たな価値創造を社員の健康管理の側面から支え、会社の持続的な成長へと繋げます。
- 2.
- 社員の心身の健康づくりのために、積極的に投資を行い、多様な人材が活き活きと働くことのできる職場づくりを推進します。
- 3.
- 街づくりを通じて、地域・社会における人々の健康保持・増進に取り組むとともに、社会が直面する幅広い課題の解決へとつなげ、健康で豊かな未来の実現に貢献します。
2. 取組体制
三井不動産では、人事管掌取締役が責任者となって、社員の健康と安全に関する取り組みを進めています。
具体的には、社員の健康課題や労働時間等に関して、経営層に定期的に報告を行い、改善策の企画・立案を行っているほか、健康保険組合も交えながら、社員の健康課題の確認、分析ならびに改善施策の協議を定期的に実施しています。
また社員の健康保持・増進を担う専門組織「健康管理センター」を設置し、定期健康診断・ストレスチェックの受診率向上に努めているほか、社員が自由に相談できる健康相談窓口の開設をはじめ、人事部・産業医・保健師・公認心理士が連携して、社員の心身の健康や労働環境の向上に努めています。
労働組合との協議においても、社員の健康と安全が重要な課題であるという共通認識のもと、意見の交換と調整を行っています。
3. 新型コロナウィルス感染症に対する取り組み
● 対応の基本方針
- ・
- 企業の社会的責任として、「健やか・安⼼・安全なくらし」を⽀える
- ・
- 当社におけるクライシス対応を進めるとともに、持続可能な社会の実現に向け、取り組みを加速する
● 当社における具体的な取り組み
社会への貢献
- ・
- 商業施設周辺の⾃治体等への物資の提供(マスク・飲料・弁当・備品など)
- ・
- 三井記念病院をはじめ複数の医療機関、⼤学、研究施設等に対する総額12.5億円の寄付
- ・
- 医療従事者等への⽀援(⾷事・宿泊場所・当社防災備蓄品(防護服・マスク)の提供)
- ・
- 緊急事態宣言・まん延防止等重点措置等外出自粛要請に伴う商業施設やホテルの休館
- ・
- 法人向け多拠点型サテライトオフィス「ワークスタイリング」のさらなる拡大
従業者への対応
- ・
- 在宅勤務の徹底・テレワークの推進・時差通勤の実施
- ・
- 毎⽇の検温実施・発熱状況の管理
- ・
- 出勤中におけるマスクの配布、着⽤の義務化
- ・
- 当社グループ従業者等の雇用維持
- ・
- 国内外出張の制限
施設管理・運営における対応
- ・
- 緊急事態宣言、まん延防止等重点措置等に伴う商業施設やホテルの休館
- ・
- 来館者および施設関係者の健康と安全の確保
- ・
- 店舗テナントへの支援
- ・
- 施設内消毒の徹底
4. 定量目標・成果指標
当社では、健康経営の推進による企業の持続的成長を果たしていくために、従業者の健康課題の解決および健康保持・増進に向けた各種指標を設定しています。
施策の実施と評価・検証のPDCAを回し、指標を経年で把握・分析していくことにより、従業者の心身の健康をより一層増進していくことが重要であると考えています。
健康指標 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
---|---|---|---|
目標値 | |||
健康診断受診率 | 99.50% | 100.00% | 100.00% |
ストレスチェック受診率 | 93.00% | 95.70% | 95.00% |
適正体重の維持者率 (BMI:18.5~25.0未満) |
70.10% | 70.30% | 70.00% |
特定保健指導実施率 | 83.20% | 75.60% | 80.00% |
精密検査受診率 | 61.30% | 72.00% | 75.00% |
健康リスク総合指数(※1) | 72 | 74 | 75 |
運動習慣者比率(※2) | 31.40% | 37.40% | 40.00% |
喫煙率 | 12.40% | 12.80% | 12.00% |
適正な睡眠と休養の確保率 | 83.50% | 77.75% | 80.00% |
&well 歩数チーム対抗戦参加率 | 96.60% | 67.00% | 70.00% |
年間平均で1日8000歩達成者率 | 24.00% | 36.00% | 40.00% |
ヘルスリテラシー検定参加者の合格率 | 67.40% | 47.00% | 50.00% |
正社員の離職者率(※3) | 0.51% | 0.81% | − |
労働者の一月あたり平均時間外 | 11.2時間 | 10.6時間 | − |
有給休暇取得日数 | 13.8日 | 15.0日 | − |
- ※1
- ストレスチェックによる調査(全国平均が100)
- ※2
- 1日30分以上の運動を週2回以上行う人の割合
- ※3
- 定年退職を除く
健康増進施策の回数・規模(※4) | 2021年度 | |
---|---|---|
実施回数 | 参加・閲覧者数 (延べ人数) |
|
&well コラム | 48 | 589 |
&well ヘルスリテラシークイズ | 80 | 390 |
&well フェスタ | 2 | 54 |
&well 歩数チーム対抗戦(※5) | 3 | 1308 |
- ※4
- 上記施策を含むポピュレーションアプローチによる投資額:年間約1,000万円
- ※5
- 参加者の77%が「また参加したい」と回答
5. 健康経営推進に向けた主な取り組み
5-1.社員の健康保持・増進に向けた取り組み内容
健康経営 推進拠点 |
健康管理センターの設置 | 社員が活き活きと働くことのできる職場環境の整備と社員の健康保持・増進を担う機関として、産業医および保健師が常駐する「健康管理センター」を設置しています。健康診断の事後措置やカウンセリング、過重労働者のケアなどを通して、社員の心身の健康に関するサポートを行うほか、社員が⾃由に、気軽に相談できる健康相談窓⼝も設置しています。 |
---|---|---|
リフレッシュルームの設置 | 疲労回復や心身のバランス保持のために、専門マッサージ師(ヘルスキーパー)が常駐し、マッサージや仮眠でリフレッシュできる施設「Refre(リフレ)」を設置しています。 | |
健康管理 | 定期健康診断 | 従業者の健康保持・増進の基本として、健診受診の必要性を周知し、受診の促進に努めています。35歳以上の全社員とその配偶者への人間ドック受診の費用補助および人間ドック休暇(有給)も付与しています。 |
婦人科検診 | 女性社員や社員の配偶者の婦人科検診についての費用を補助しています。 | |
ストレスチェック | 社外専門機関であるMS&ADインターリスク 総研(株)によるストレスチェックテストを通して、社員のメンタルヘルス状況を定期的にモニタリングするとともに、その改善に向けた取り組みに繋げています。 | |
全社員との個別面談 | 人事部員が社員一人ひとりに対し、毎年実施しており、就業実態や心身の健康状態の把握に努めています。 | |
健康活動・ 健康増進 対策 |
健康アプリの導入 | 自身の健康状態・健康活動状態を見える化できるツールとして、健康アプリを社員へ貸与しているスマートフォンに導入しています。 |
健康イベントの実施 | 健康無関心層も含めた全社員に対し、健康に関心をもつきっかけ・機会を提供する健康イベントとして、自分のいまのカラダの状態を知れる健康フェスタや、チーム対抗でのウォーキングイベント等を実施しています。 | |
健康関連セミナーの実施 | 運動・食事・睡眠・感染症・健康管理といった広範なテーマに関するセミナーの実施や、会社貸与のスマートフォンにコラム配信を行うことで、社員の意識変容・行動変容につなげていきます。 | |
ヘルスリテラシーの向上 | 健康アプリのヘルスリテラシーチェックを活用し、社員の健康に関するリテラシーを可視化するとともに、リテラシー向上に向けた取り組みに繋げます。 | |
感染症対策 | インフルエンザワクチンの予防接種について、一部費用を補助するほか社内での実施も行っています。 健康アプリ上で、新型コロナウィルス対策、コロナ禍において新たに生じる健康課題(腰痛対策、運動不足等)等の最新情報を提供するセミナー・コラム・動画を適宜、配信しています。 |
|
費用の補助 | 福利厚生のひとつである「カフェテリアプラン」にて、人間ドック受診の際にオプションで受診した検査(脳ドック、乳がんドック、肺ドック等)にかかる費用補助や、フィットネスジムの利用料金に対する補助を行っています。 | |
禁煙促進 | 禁煙デーを設定しているほか、喫煙ルールの設定、ならびに禁煙外来の費用補助・禁煙補助剤の購入費補助する等、喫煙率の更なる低下への取り組みを行っています。 | |
クラブ活動 | 運動系から教養・文化系まで幅広い分野で総数25の社員同士のクラブ活動を当社で公認しています。費用の補助等を通じて、その活動を支援し、健康保持、増進およびコミュニケーション促進につなげています。 | |
大会への参加・実施 | 「ザ・コーポレートゲームス東京」への参加費用補助およびグループ会社間で体育大会、ソフトボール大会、フットサル大会、ボウリング大会等を定期的に実施しており、健康保持、増進およびコミュニケーション促進に努めています。 | |
従業者同志の コミュニケーション 促進 |
リモートワークを中心とした働き方が続くなかで、組織を超えたヨコ・ナナメの交流促進施策として、人事部がオンライン交流会を主催・運営しています。 | |
健康課題 分析 |
課題抽出と効果検証 | 社員の健康診断データの分析を通じて健康課題を特定し、改善のための施策実施により、中長期的に健常者の割合を増やしていくこと目指します。 |
健康経営推進拠点 | |
---|---|
健康管理 センター の設置 |
社員が活き活きと働くことのできる職場環境の整備と社員の健康保持・増進を担う機関として、産業医および保健師が常駐する「健康管理センター」を設置しています。健康診断の事後措置やカウンセリング、過重労働者のケアなどを通して、社員の心身の健康に関するサポートを行うほか、社員が⾃由に、気軽に相談できる健康相談窓⼝も設置しています。 |
リフレッ シュルーム の設置 |
疲労回復や心身のバランス保持のために、専門マッサージ師(ヘルスキーパー)が常駐し、マッサージや仮眠でリフレッシュできる施設「Refre(リフレ)」を設置しています。 |
健康管理 | |
定期健康 診断 |
従業者の健康保持・増進の基本として、健診受診の必要性を周知し、受診の促進に努めています。35歳以上の全社員とその配偶者への人間ドック受診の費用補助および人間ドック休暇(有給)も付与しています。 |
婦人科 検診 |
女性社員や社員の配偶者の婦人科検診についての費用を補助しています。 |
ストレス チェック |
社外専門機関であるMS&ADインターリスク 総研(株)によるストレスチェックテストを通して、社員のメンタルヘルス状況を定期的にモニタリングするとともに、その改善に向けた取り組みに繋げています。 |
全社員との 個別面談 |
人事部員が社員一人ひとりに対し、毎年実施しており、就業実態や心身の健康状態の把握に努めています。 |
健康活動・健康増進対策 | |
健康アプリ の導入 |
自身の健康状態・健康活動状態を見える化できるツールとして、健康アプリを社員へ貸与しているスマートフォンに導入しています。 |
健康 イベント の実施 |
健康無関心層も含めた全社員に対し、健康に関心をもつきっかけ・機会を提供する健康イベントとして、自分のいまのカラダの状態を知れる健康フェスタや、チーム対抗でのウォーキングイベント等を実施しています。 |
健康関連 セミナー の実施 |
運動・食事・睡眠・感染症・健康管理といった広範なテーマに関するセミナーの実施や、会社貸与のスマートフォンにコラム配信を行うことで、社員の意識変容・行動変容につなげていきます。 |
ヘルス リテラシー の向上 |
健康アプリのヘルスリテラシーチェックを活用し、社員の健康に関するリテラシーを可視化するとともに、リテラシー向上に向けた取り組みに繋げます。 |
感染症 対策 |
インフルエンザワクチンの予防接種について、一部費用を補助するほか社内での実施も行っています。 健康アプリ上で、新型コロナウィルス対策、コロナ禍において新たに生じる健康課題(腰痛対策、運動不足等)等の最新情報を提供するセミナー・コラム・動画を適宜、配信しています。 |
費用の 補助 |
福利厚生のひとつである「カフェテリアプラン」にて、人間ドック受診の際にオプションで受診した検査(脳ドック、乳がんドック、肺ドック等)にかかる費用補助や、フィットネスジムの利用料金に対する補助を行っています。 |
禁煙促進 | 禁煙デーを設定しているほか、喫煙ルールの設定、ならびに禁煙外来の費用補助・禁煙補助剤の購入費補助する等、喫煙率の更なる低下への取り組みを行っています。 |
クラブ 活動 |
運動系から教養・文化系まで幅広い分野で総数25の社員同士のクラブ活動を当社で公認しています。費用の補助等を通じて、その活動を支援し、健康保持、増進およびコミュニケーション促進につなげています。 |
大会への 参加・ 実施 |
「ザ・コーポレートゲームス東京」への参加費用補助およびグループ会社間で体育大会、ソフトボール大会、フットサル大会、ボウリング大会等を定期的に実施しており、健康保持、増進およびコミュニケーション促進に努めています。 |
従業者同志のコミュニケーション促進 | リモートワークを中心とした働き方が続くなかで、組織を超えたヨコ・ナナメの交流促進施策として、人事部がオンライン交流会を主催・運営しています。 |
健康課題分析 | |
課題抽出 と 効果検証 |
社員の健康診断データの分析を通じて健康課題を特定し、改善のための施策実施により、中長期的に健常者の割合を増やしていくこと目指します。 |
5-2.働き方改革・労働時間管理に関する取り組み
- ・
- 経営トップからの定期的なメッセージ発信を通じた健康保持・生産性向上のための意識の醸成
- ・
- 組織長を対象に、長時間労働防止をはじめとする労務管理および心身面の健康管理に関する研修を定期的に実施
- ・
- PC利用時間制御システムの活用
- ・
- リモートワークやコアタイムなしのフレックスタイム制を整備し、従業者個々人が自律的に働く時間・場所を選択する働き方を推進
5-3.健康的なオフィス環境づくりへの主な取り組み
取り組み | 内容 |
---|---|
オフィス環境 | 壁を設けない一体感のあるオフィス空間・執務エリアのフリーアドレス化(※)・グループ社員が 交流できるカフェ、ライブラリーの整備等を通じて、社員間のコミュニケーションをより活性化させるための職場環境の整備を実施しています。 |
立ち会議スペースの設置や昇降デスクの導入等を通じて、社員の健康保持、増進と生産性向上の実現につなげています。 | |
本社の執務フロア(8F~12F)に内部階段を設置し、また内部階段まわりには各フロアにコラボレーションエリアを集約。さらにはその周辺にパントリーやコーヒーマシーンを設置し、本部・部門・階層を超えた交差・交流を生むだけでなく、階段での上下階への移動等社員を歩かせるしかけを作ることで、社員の健康保持、増進にもつなげています。 | |
マインドフルネスルームやリフレッシュルームを設置しているほか、集中力向上に寄与するフォーカススペースの各部門への設置。またリラックス効果を生むための観葉植物の執務エリアへの導入、環境音・オフィスBGMの導入、アロマ噴霧等五感を刺激するしかけを通じて、社員の生産性向上・健康増進のための整備を実施しています。 | |
毎月2回、産業医と保健師が各職場への巡視を実施し、社員が安全に働ける環境が維持できているか、安全衛生上の問題点を発見し、改善対応することにより健全な職場環境の実現につなげています。 | |
照明 | 人感センサーを導入し、適切で無駄のない照度・照明制御を通じて、省エネと快適性の両立を実現しています。また産業医、保健師による隔月ごとの職場巡視において照度、PCの輝度のチェック、改善指導を適宜行っています。 |
運動 | 執務室エリアの一部にフィットネス器具やストレッチマシンを設置。社員の業務パフォーマンスを上げるために、社員が身体を動かし、リフレッシュできる場を設けています。 |
食事 | グループ社員が交流できるカフェにおいて、保健衛生士監修の栄養バランスのとれたお弁当やサラダバー、お惣菜、朝食など社員の健康のために栄養バランスを考えたメニューを提供しています。 |
温度・湿度 | 職場巡視による執務室の温度と湿度チェックを定期的に実施し、改善につなげてます。 |
その他 | 社員位置情報システム「becappHERE(ビーコンとスマートフォン)」の活用により、業務効率性を高めるだけでなく、社内の混雑状況の表示・接触追跡を通じて、感染症予防対策にもつなげています。 |
- ※
- 新型コロナウイルス感染症対策期間中は、固定席で運用中
6. 当社事業・展開サービスを通じた社内外に向けた健康増進の取り組み
&well
一般財団法人日本予防医学協会と提携し、企業の健康経営推進に資するソリューションサービス、「&well(アンドウェル)」を提供しています。当社ビルの各施設・広場などの場とアプリ双方を活用し、当社社員のみならず、顧客企業および周辺エリアのワーカーが仲間と気軽に参加できるイベント・セミナー・歩数対抗戦を提供しているほか、アプリを通じたコラム配信等を通じて、楽しみながら習慣化できる健康促進プログラムを提供し、社内外のワーカーの健康増進を進めています。
WORK STYLING
ワーカーが自身のワークスタイルやライフステージに合った幅広い「働く場」を選択できるよう、セキュリティなどサービスの品質を高めた法人向け多拠点型サテライトオフィス「WORK STYLING」を展開しています。当サービスを通じて、当社社員および顧客企業のワーカーの多様な働き方や生産性向上を進めています。
mot. 三井のオフィス for Tomorrow
フィットネスジム、リフレッシュルーム、カフェ、メンバーズラウンジなどから構成される健康・運動促進施設「mot.」を当社のビル(※)に整備し、展開しています。仕事前後での運動、サウナやシャワーの利用や、日本睡眠科学研究所監修の効果的なリフレッシュルームなど、当社社員および顧客企業の心身面の健康的な働き方をサポートしてまいります。
- ※
- 対象物件:日本橋室町三井タワー・日本橋高島屋三井ビルディング・Otemachi One タワー
7. 社外からの評価について
当社社員の健康保持・増進に関する取り組みが評価され、健康経営に積極的に取り組んでいる企業として、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人~ホワイト500~」に2017年より6年連続で認定されています。